こんにちは。
NRです。
北アルプスの奥穂高岳へ、TJさん・HIさんと行ってきました。
自分は初めての奥穂高岳。山頂からどんな景色が眺めれるのか楽しみだった。
しかし今の時期は、下山が難しく南稜を登るより、下山のルートをどうするかとても悩んだ。
結果、吊尾根を下山ルートに選んだ。
1日目は、わたくしの所用で昼前に上高地へ入りのんびりスタートした。
ーーー 1日目 ---
河童橋より穂高方面を望む。
去年の
前穂高岳北尾根以来、御無沙汰していた上高地。
雪に覆われた穂高が綺麗です。
見晴らし台を越えてやっと登山道に雪が出てきます。
岳沢小屋前。
どこかのパーティが雪訓中。
キャ~とかオゥ~とか声が聞こえてきます。
そして小屋に到着するなり、テン場で整地している方を見ると・・・・
SIさんが!!(゜o゜)
偶然にもSIさんとtamaさんが居ました。
これには、お互い驚きでした。
南稜偵察。
明日スムーズに計画実行するため、下降路の雪具合や、トリコニーまでのルートを確認します。
南稜取り付き。
振り返ると乗鞍方面も綺麗に見えます。
太陽に暈が・・・・
明日は駄目なのか不安が過ぎります。
取り付きでのんびり過ごし、小屋へ戻ります。
tamaさん達の夕食。
焼き肉。
同じテーブルなので、匂いがプンプンしてます。
NR夕食。
TJさんとHIさんは小屋泊の食事付きなので、tamaさん達に混ぜてもらい楽しく頂きました。
吊尾根方面。
ずっと眺めれるこのベンチ。
贅沢な時間です。
日が落ち、小屋が陰になると一気に肌寒くなり、明日は早いので早目に寝ました。
ーーー 2日目 ---
南稜取り付き。
昨日の偵察通り、ルンゼを上がっていきます。
気温が高いせいか、雪は全く締まっておらず歩き辛かった。
岩と草付きのミックス。
暗いので足置く位置を確認しながら上がった。
ルート確認。
雪の付き具合などを考えながら上がる。
傾斜はきつくなり始めた。
雪壁をダブルアックスで、徐々に高度を上げて行く。
トリコニー第1岩峰。
どんどん近づいてきます。
凹角。
ホールドが豊富に有り快適に登れます。
もう少しで第1岩峰ピーク。
雲海に浮かぶ前穂。
これには感動。
まだまだ登攀続きます。
ピーク手前よりロープ出します。
2ピッチで、第1岩峰越えます。
太陽が前穂より上がってきました。
第2岩峰。
右から上がるトレースが付いています。
スノーリッジ。
第2岩峰登攀。
雪がグサグサで、岩のスタンス・ホールドを頼りにハング気味の箇所を突破します。
ここはスタカットで抜けます。
第1岩峰を振り返ります。
トリコニーを振り返ります。
前穂方面。
北尾根の3峰が見え始めました。
振り返ると、第1岩峰をSIさん登攀中です。
ジャンダルム方面。
第2岩峰からは、コンテで進んでいます。
3000m付近の岩峰より、あとは雪壁になりました。
リスク少ないのでロープを解除し、上がります。
南稜の頭にザックをデポし山頂へピストンします。
奥穂山頂。
ジャン方面。
コブの頭に人が見えます。
槍方面。
前穂方面。
3000m付近の岩峰にSIさん達が見えます。
南稜の頭に戻ります。
初めての奥穂。
遠くは霞んでいたが、近くはくっきり見渡せた。
他の登山者1人だけの、静かな山頂を過ごせた。
初めてで喜びはあったが、下山を考えると心底喜べれない。
ここからもう一度気を引き締め、頭へ戻った。
南稜ノ頭より吊尾根を見下ろす。
トレースが全く無く綺麗な稜線になっている。
南稜上がっている際、ずっと見えていた吊尾根。
吊尾根からの下降は大丈夫なんだろうかなど、見れば見るほど不安になってきた。
横から見ると斜度がきつく、下りる際は怖そうです。
ここからはコンテで進んだ。
涸沢側に雪庇が有るので注意して進んだ。
涸沢側は絶壁で、覗くと涸沢カールが綺麗に望めた。
ここもだが初めて歩く吊尾根。
夏道はだいぶ下を巻いて行くようだ。
しかし積雪期は、基本稜上を歩きます。
懸垂下降。
最低コルまでは、下りが続きます。
雪は緩んでますが、念の為懸垂下降します。
雷鳥と前穂。
全然逃げない雷鳥。
岩と雪のミックス。
アイゼン引っ掛けない様に慎重に進みます。
奥穂方面を振り返ります。
ダブルアックスで下りていきます。
滝沢を見下ろす。
間違っても滑落は許されません。
前穂がどんどん近づいてきました。
夏道には雪が覆われ、なんとなく分かります。
ルーファイ中。
トレースが無いので、常に考えながら進みます。
怪しい所は、皆で考えルートを選択します。
トラバース。
危なそうな箇所はスタカットに切替え、カムなどでランナー取り進みます。
吊尾根最低コルより、懸垂下降。
雪は緩んで大丈夫ですが、念のため懸垂します。
後続から来るSIさん達は、ここは普通に通過されました。
前穂高沢。
長かった滝沢から、前穂高沢に入りました。
GPS・地形図で現在地を確認して、ここで小休止しました。
気付けば南稜ノ頭から、歩き続けお腹空いていた。
お腹空いていたけど、前穂高沢を確認するまでは落ち着かず、突き進んだ。
小休止していたら、SIさん達と合流し、しばし談笑した。
南稜~吊尾根とわたくし達と、SIさん達だけ。
ほんと静かな時間を過ごせた。
昨日の偵察で、前穂高沢は下降出来ると分かったので、あとはここを下りるだけです。
前穂方面。
この時期の前穂ピークも踏みたいが、自分の中で奥穂ピークを踏めたことに十分満足だった。
それに奥明神沢を下降するより、前穂高沢を下降するのに価値が有ると思った。
トラバース。
沢に下りるまでキツイ斜度をトラバースした。
前穂高沢下降。
斜度が落ち着くまではコンテで進んだ。
ひたすら下ります。
前穂高沢入口の柱状節理。
ここにseOOOuさんが居れば、ジャムしに行きそうなくらい綺麗なクラック。
滝沢大滝。
滝沢出合まで下りてきました。吊尾根から30分。
登りは辛く長くても、下りは早いです。
そして沢の雪も安定していて歩きやすかったです。
ところどころ雪面にクラック走ってましたが、酷くも無く良かったです。
昨日偵察の時、大滝に水は流れていなかったですが、この日は雪が融けて水が流れてました。
1日でこうも変わるのかと驚きです。
小屋まで戻ります。
見晴らし台。
小屋に戻り、小屋の方に挨拶して帰りました。
見晴らし台に着き、振り返ると奥穂や吊尾根が見えました。
小休止のつもりが、1時間弱の大休止に。。。。
心地よい風に、うとうとしてきました。
ここまで来て、やっと達成感が湧いてきました。
時間も昼過ぎで、当初ヘッデン下山かと不安でしたが、だいぶ早く下山出来ほっとしました。
無事上高地到着。
残雪期で、アイゼン登攀も最後かなと思う5月に、ノートレースの道を歩けたり、
南稜下部は、雪がグサグサでラッセルを彷彿させてくれる急登だったりと、
とても良い経験が出来ました。
そして素晴らしい先輩方と、素晴らしい天気に感謝感激でした。
ほんとありがとうございましたm(__)m