こんにちは。
NRです。
北アルプスの鹿島槍ヶ岳へ歩いてきました。
大谷原。
見上げると鹿島槍など稜線が綺麗に見えました。
渡渉。
大川沢の渡渉は2回。
雪解けが少ない今時期は、増水しておらず難無く渡渉出来た。
取水口。
やらしいトラバ。
荒沢出合。
ここでアイゼン装着し、適当に尾根へ上がった。
急登で一気に暑くなった。
天狗尾根。
斜度は緩やかになったものの、辛い登りが続きます。
布引岳。
手前は東尾根。
去年歩いた東尾根。
素晴らしい眺望に高揚してきます。
ぽかぽかで歩いていても、とても心地よいです。
第1クーロワール。
雪の状態が分からないので、念の為ロープを出しコンテで進みます。
登りきると・・・・
天狗の鼻、その奥には奥壁・荒沢奥壁。
この景色を見たくて、この尾根へ来た。
トレースは無く、一歩一歩自分達で刻んで進んで行く。
やせ尾根を進む。
雪庇など注意しながら進んだ。
第2クーロワール。
クーロワールを抜けてから、天狗の鼻までがとても長く感じた。
天狗の鼻。
ここからの眺望は先程よりも、更に良かった。
北壁。
五竜。
布引岳。
天気に恵まれ、ここからの眺望を堪能した。
しばらくして後ろから、関東からの2人パーティが上がって来た。
お話しすると今日はここまでで、明日天狗尾根みたいだ。
今回のもう一つの目的。
天狗尾根の偵察と、北壁の偵察だった。
トラバ。
気温も高いので雪崩のリスクも考慮し、ロープを付け偵察へ行った。
雪は固く、逆にアイゼンの爪やアックスが少ししか差さらず緊張した。
主稜。
取り付きまで行きたかったが、ロープが足らず途中で折り返し戻った。
カクネ里。
五竜。
GⅤ稜もいつかは、歩いてみたい。
中央アルプスや富士山も、くっきりとは言えないが見ることが出来た。
太陽は鹿島槍の後ろへ隠れてしまった。
しかし白と黒の北壁が際立って、何とも言えないほど格好良かった。
今の時期にどうしても見ておきたかった北壁。
天気に恵まれ偵察そして、雪の付き具合を確認出来た事は、とても良い収穫となった。
天狗の鼻へ戻り話し合った。
明日の天気を調べると、朝から崩れる予報が少し遅れるみたい。
ならば朝一天狗尾根登って下りようと決め、ここでテントを張った。
夜は町の夜景も見えていた。
北壁。
星も見えて、明日への天気を期待し就寝したzzz
ーーー 2日目 ---
日の出。
鹿島槍。
朝起きると雪降っていた。
外に出ると、荒沢の頭がガスで隠れている。
進むか下りるか話し合った。
天狗尾根ピストンも考慮して挑んだ。
曇りだが、上部岩壁までは見えている。
曇りからの好天を信じ登り始めた。
雪壁。
ここで早い関東パーティ二人に先へ行って頂いた。
キノコ雪。
上部岩壁に近づくにつれ、吹雪いてきて視界が悪かった。
上部岩壁1P。
岩を右に回り、ルンゼの雪壁から上がった。
アックスが効いて、快適だった。
2P。
3m程の岩を乗り越え終了した。
ロープを片付け、今から鹿島槍北峰を目指すが何も見えない。。
コンパスで方向をセットするが、全く先が見えなかった。
トレースも消え、吹雪いてた。
雪庇に近づかない様に、GPSで現在地を確認しながら尾根芯を外し進んだ。
先頭を歩いていたが、手の届く範囲も見えないのは緊張しっぱなしだった。
鹿島槍ヶ岳北峰に到着した。
道標も雪の下で、眺望も無いし、これから下山も有るので素直に喜べなかった。
関東パーティは赤岩尾根から下山するみたいだ。
ここで話し合った。
北俣本谷か赤岩尾根か。
去年下降ルートが北俣本谷でGPSログが有るので、北俣からの下降に決めた。
下降点。
去年と一緒の場所に来たが、雪が多いせいか、谷まで数メートル先だった。
クライムダウン。
GPSを見て、コンパスセットして、数メートルクライムダウンしての繰り返しで、慎重に下りた。
去年晴れた時に下降したので、斜度や、スパッと切れ落ちている所や、斜面のクラックなど、十分に踏まえ下りた。
真っ白のようで、真っ暗だった北俣本谷。
クライムダウンを1時間していたようだ。
一瞬雲が途切れ、ダイレクト尾根が見え一安心した。
一気にキックステップで距離を稼いだ。
高度を下げるにつれ、視界が広がって来た。
赤岩尾根。
デブリや、雪が緩んでいる箇所も有るので、谷を抜けるまでは油断が出来ない。
布引沢出合。
ここまできてやっと小休止した。
1000mを一気に下りて、あっという間に時間が過ぎていた。
雲が取れたと思ったら、雪から雨へと変わった。
無事下降出来たことに、みんなで称えあった。
林道。
グサグサの雪に何度も踏み抜くので、折角持って来たワカンを付け駐車地へ戻った。
無事下山。
この二日間は天国と地獄を一度に味わった気分だった。
天狗尾根と北壁を偵察出来た事や、稜上でのホワイトアウトは良い経験が出来た。
この経験をこれからの山行へ活かせればと思った。
頼もしいお二方に支えられ、有意義な二日間を過ごせれたことを、とても感謝しております。