tamaです(*'▽'*)♪
お盆のChamonix遠征、第1弾!
トゥール・ロンドのアイスクライミングをしたい(*'▽'*)♪
計画当初からの目標のひとつで、資料を見てわくわくを募らせていましたが…
7月の夏休みが短くなり、お盆に時期を遅らせたうえ、ヨーロッパの7月の猛暑。
アイスクライミングは厳しいかな?と、覚悟はしていました。
それでも僅かな希望を胸に、準備をして行ったのですが…
移動中のロープウェーから眺めても、ひと目でわかる落石。どう見ても悪いです。
やはりアイスは無理そうだなぁ…(´;ω;`)
小屋情報でもアイスは難しいとのことで、キッパリと予定を切り替えることに。
ノーマルルートでのクライミングも考えたけど、別の場所に向かうことにしました。
翌朝。
氷河の状態が判らないので、明るくなってから小屋を出発しました。
目指すは、Point Adolphe Ray のSalluard Route。
バレブランシュを、取り付きへと歩きます。
前回の遠征は、写真奥の中央にあるミディからのアプローチ。
復路はトリノ小屋からロープウェーでと思っていたけれど、時間切れで復路もミディとなって残念でした。
そんな経緯から、今回トリノ小屋〜岩峰群の間を歩けることを、密かに楽しみにしていました♪
クレバスに気を付けて…ぱっくりと広がる氷の裂け目。
時に恐ろしく、時に美しく、氷河の大きさと自分のちっぽけさを感じさせられます。
見えているものはまだいいですが、隠れ潜んでいるものが怖いですね。
途中で何度も足を止めて見惚れてしまった、モンブランの朝焼け(*'▽'*)♥
時系列は無視して、ここでまとめてご紹介♪
本物はもっと染まって輝いていましたが、tamaの撮影能力ではこれが限界(涙)
こちら側も綺麗でした(*'▽'*)♥
もうロープウェーが動き始めていたのかな?
目標だったトゥール・ロンドへの分岐を過ぎて、
しばらく進んでいくと、目的の取り付きが見えてきました!
この岩峰を回り込むように、もう少し下っていくと、前回の遠征で登った
ピラミッドタキュル。
来た道を振り返って見れば、ダン・デュ・ジェアンに飛行機雲
やっぱりカッコいいなぁ。
取り付きまでは雪もクザクサで、クレバスもいっぱいΣ(゚д゚lll)
突然崩れたり、落ちたりしないか、これまで以上にドキドキしながら慎重に…
取り付きのテラスに乗れたら、クライミングシューズに履き替えます。
靴やアイゼン・ピッケル等の荷物をどうするか…
最後まで登れたら下降ルートがあるようですが、雪の状態が悪ければ懸垂のほうがいい?
少し考えたけど、基部にデポして行くことにして岩の隙間に突っ込みます。
上部に延びていく、一部被ったクラックが1ピッチ目。
10a程度という情報です。
1ピッチ目:左上のミニテラスのように見えるところで一息いれる予定で離陸。
最初の5m程は、左上クラックの入り口に向けて、大きなブロック状を乗り越えていきます。
簡単に見えた左上クラックでしたが、いざ取り付いてみるとスタートから体が振られる感じで嫌らしく、手足のジャミングも決まりにくくてプレッシャーを感じます。
プロテクションを多めに取って、一休みしようと思っていたミニテラスに到着!
この上でクラックは直上に変わりますが、下部でプロテクションを多用したので、ここでピッチを切ることに。
2ピッチ目:直上クラックに変わって上り易くなる?と期待したけど、クラックにしっくり決まらずに苦戦。
気持ちで負けているのか、実感通りなのか・・・岩が滑り易いと感じながら登ります。
途中のハング越えでは、旧い木製チョークにまでヌンチャクをかけて、ドキドキしながら超えました。
ここでも全体的に多目にプロテクションを取って、ボルトのあるテラスまで。
ここで本来の1ピッチ目(10a)の終了になります。
個人的には、前回の遠征で登攀したミディのレビュファルートの10aに比べて、2段階くらい難しく感じました。
3ピッチ目:ここからトポ上は5.9程度になる筈!
スタートは、簡単なフェースと簡単なチムニーを登り、その先に進もうとしましたが・・・あれ?
ハングした左上から、ボロい残置スリングが、風に吹かれてゆらゆらしてます。
ほんとうに5.9なの???
ハングした所から、何も無いところを乗越すなんて、随分と厳しいな。
残置スリングの結び目に自分のスリングをかけてアブミ状にして乗ってみると、その先には手の届く所に浅いクラックがありました。
このクラックにカムを入れれば・・・と、挑戦しますが、パンパンと引っ張ると抜けてきて効きません。
仕方なく、残置スリングの付いているハーケンにスリングをセットして、更にそれを頼りにして登ります。
ここを越えれば傾斜は寝ていくようだけど、目の前の岩には手ががりを見つけられません。
クラックも残置も何もなく、胸から下はまだハングの下。
なんとか体を引き上げようとするけど、力不足?寝不足?気合負け??で上がらず。
tamaが隠し持っていたアブミを使って進むことも考えましたが、敗退懸垂することに決めました(´;ω;`)
少しずつクライムダウンして、頑丈そうな支点の取れる所にsiさんが到着してひと安心。
tamaが支点に辿り着いたところで、懸垂準備にかかります。
懸垂待ちの間に、遠くを眺めて…刻々と表情を変える空と山。
ああ、ここまででも楽しんで登らせてもらえて、下とはまた違う眺めも見られて良かったなと。
1回の懸垂で基部へ。
結構登ったつもりでいたけど、60mロープ1本の懸垂で下りられるくらいしか登れてなかったのねぇ…。
状態の悪かった取り付き付近。
ある程度安定した場所に出るまではと、注意深く離れて進んでいると…
あれ?突如siさんの姿が消えた!!
目線を下げると、隠れクレバスに落ちてかろうじて止まったようで、腰から上だけ雪面に出てました。
tamaが引っ張られる程の落ち方ではなかったけど、それでも補助無しでは上がれない様子。
「ひっぱって〜〜〜」ってことで、ロープで引き上げます。
振り返って登れなかった壁を眺めると、やっぱり少し残念(´;ω;`)
そのまま帰るのも勿体ない気もしましたが、別ルートに行くには遅くなる。
真っ直ぐ小屋に戻って、翌日の行動に備えてのんびり過ごしましょう。
ということで、暖かいうちはテラスで、冷えてきたらカフェスペースで、飲んで食べてまったり。
これはこれで幸せな時間でした(*'▽'*)♥