城ヶ崎の翌日。
完全に飲みすぎた・・・・当然の寝坊です。
急いで車を走らせ駐車地の雲見オートキャンプ場へ。
予定通りバッチリの快晴!!
すばらしいクライミングを予感させた。
アプローチは小一時間程。
海岸沿いの斜面に刻まれた明確な踏み跡を辿ります。
アプローチ終盤に10m程度の懸垂。

岩を掴んだほうがよっぽど安心できるようなトラロープがフィックスされていますが
帰りはフリーで登り返さないといけません。(Ⅲ程度でしたが岩がボロいので落石注意です)
フィックス用の補助ロープとアセンダーを用意しておくと安心ですね。
そこから程なく取り付きに到着。
私;どちらが最初にリード行くかじゃんけんやな!
HA; ・・・・seitarouさん。大人げ無いですよ!昨日、居酒屋でやったじゃないですか。。。。先に行かせてもらいます。
ちゃんと覚えていたか・・・残念。
ちょっと飲みすぎたので忘れてるかと思って。
1P目(5.8)HA。

錫杖の左方カンテを連想させる様な取り付き。
簡単なコーナークラックからテラスを経て右にトラバースしながらのクラックは同グレードながら難しく感じた。

最後は雑木帯にトラバースして立ち木でビレー。
2P目は雑木帯を10m~15m程歩く。
ここで歩きの途中に3P目取り付きのクラックがあったのですが、目も呉れずそのまま踏み跡をたどって雑木帯の終点まで行き3P目スタートしてしまう。所謂ルートミスです。
3P目(5.10aのつもり)seitarou。
雑木を抜けると明確なクラックが継っていると思いきや、目の前にはスラブしかない。
左を見ると草が沢山生えたクラック・・・・違うな。。。(こちらが正解でした)
右を見ると綺麗なフィンガークラック(に見えた)。あれに違いない!
ランナウトしながらトラバースしてクラックに取り付くと愕然とした。
フィンガークラックというよりスラブにマイクロナッツかハーケンしか受付てくれないリスが走っているだけだった。
後でトポをみてわかったのですが、白波ルート5.10c-PD(プロテクション取りが難しい)でした。
それでもリスの途中が広がっている様に見えて、愚かにも登ってしまう。
広がっている様に見えた所はリスが割れてフレアしているだけでした。
下を見ると最後のプロテクションは5m以上下。
ビレーヤーからこちらは見えていない。ここから立ち木まで3m。ロープのたるみや伸び、先のランナウトを考えると、失敗したら20m以上滑落する・・・・落たら絶対死ぬと思った。
でも、もう後戻りできる状況では無く行くしか無い。
フレアした部分にウォールナッツ#1がなんとか半分引っかかりましたがエイドするのも怖い位の効き具合。
何度もルートファインディングしてムーブの確認を行った。
集中力が高まると足の震えが止まった。今しかない。
最後は夢中で立ち木に捕まりました。そこまでくればガバが沢山あって大丈夫なのですが立ち木が生のシンボルの様に感じていました。
あれを掴めば生きられる!そんな心境。
本当にヤバかった。
スラブが多少得意だったのが幸いしましたが、5.10cというグレードは私の実力であれほどランナウトできる代物ではありません。
左の立ち木にトラバースして歓喜のビレー解除をコールします。
登ってくるHAくん・・・なにグズグズしてたんだという面持ちが伝わってきます。
あまりに時間がかかるのでウトウトしていたそう(笑)。
そして核心部にさしかかり理解してもらう。

ランナーどうしたんですか?
・・・・そこにぶら下がってるナッツです。。。。
この時点でまだルートミスに気づいていなく(ちゃんと調べておけって話ですが)
そのまま似たようなリスを直上しようと試みる。
4P目(5.10a)HA。

なんと!HAくんマイクロナッツ持ってた!!
あの時、それがあれば。。。。
少し登ってHAくん異変に気づく。
このラインやばくないっすか?左の方に快適そうなクラックが見えるので一度下りて左にトラバースします。
(白波ルートはここから右に大ランナウトのトラバースをするらしい)
一度ビレー点までクライムダウン。クラックの基部までバンドを左にトラバースする。
seitarouさん!ここに終了点がありますよ。
ようやくルートミスに気がつく。
いや~、おかしいと思ったよ。さすがHAくん。
・・・・この人とロープ組んでたら、いつかエライ目に会いそうだ。と思っているのが表情からヒシヒシと伝わった。
スラブのスメアとフットジャムを効かせながら右上する快適なハンドクラック。

上部城塞を眼前に見据えながら最後は綺麗なOWを登る。
すばらしいピッチです。
どんどん小さくなる眼下の浮島。
最後のOWはアームロックが効きました。

いや~一時はこんな微妙なルートなの?と疑念の沸くクライミングでしたが
噂どおり素晴らしい!!
5P目(5.10a)seitarou。
このピッチも素晴らしかった。

下部はフィンガークラックを繋いだフェース。
上部は前傾した快適なハンドクラック。

まるでゲレンデ課題の様にスッキリとした安定感のあるクラック。
そして素晴らしロケーション。

マルチピッチという充実感。
6P目(5.8)HA
トポにはOWと表記されていますが印象としてはクラックとホールドを使った被りのフェースという感じ。

ここも不安定な雰囲気は無く、気持ちのいい登攀でした。

5.8との表記ですが、もっと難しく感じた。
ルート全体を通して5.7~5.10aとなっていますがグレードによる差はあまり感じず
人によって(苦手なサイズによって)どこでも核心になりうるだろう。という印象です。
どこも難しくどこも快適と感じる不思議な充実感があります。
7P目(5.8)seitarou。
短い前傾のハンドクラックの後に上を見てまたか!と思う。
指先もかからない極細のコーナークラックがピークに続いている。
またランナウトだ。今度は入念に辺を見回したが、どうやらここしか無い様です。

Ⅲ程度で問題ないが気持ち悪い。
ピークらしいピークで景色も抜群!

なんて素晴らしいルートなんだろう。
あんまりのんびりしている時間も無く、懸垂で帰ります。
風が強く、支点場所選択ミスなどもあって手間取り1時間強程かかってで取り付きへ。
アプローチで懸垂したポイントを登り返した所からヘッデンを付けて駐車場へ帰りました。
波打ち付ける断崖を足元に、空を抜くような城塞ピークに向かって、
ジャミングを繰り返しながら体を上へ上へと突き抜ける達成感。
支点もほとんどが立ち木、ランナーは当然ナチュラルプロテクション。
自然ありのままをクライミングする充実感。
噂どおり本当に素晴らしいルートでした。
組んでくれたHAくんには感謝。
ルートミスしたし、なによりまた登りたいので秋頃にもう一度来たいな。