こんにちは。
NRです。
八ヶ岳東面の権現岳東稜と、旭岳東稜へ行ってきました。
3/8~9 阿弥陀岳北西稜 、
3/16 横岳西面石尊稜と、これで3週連続八ヶ岳になる。
八ヶ岳は天気が安定していて有り難いです。
直前まで北アルプスへ行く計画していましたが、1日目の降雪がリスク高くなるということで諦め、以前から歩きたかった八ヶ岳東面へ決めました。
北アルプスへの情報収集はしていたものの、東面はごく僅かの情報、、、、
権現・・・バットレスはバンドを左から回り登る。
旭・・・五段の宮は左から登る。
入山日の天気は捨てて、登攀日の好天を願い出発した。

権現岳バットレス。

旭岳五段の宮。
ーーー 1日目 ーーー

美し森駐車場からスタート。

林道。
雪が有るが、踏み固められたトレースを使い快調に歩けた。
しかしテン泊装備などの、重いザックに挫けつつ歩いた。
天気は、小雪が舞っており視界は良くなかった。

出合小屋。
ここをベースにして、東面を歩く計画です。
重いザックをデポして、明日の為に稜上までトレース付けるのと、ルートの確認に直ぐ行きました。

権現沢左又のゴルジュ。
雪で埋め尽くされた沢。

上を見上げます。
雪雲で覆われた空に、高く伸びるゴルジュ。
良い雰囲気です。

ゴルジュの中の氷柱。

ルンゼを上がります。
ゴルジュを越えてから、直ぐ尾根へ直登します。
稜上までトレースを付けて、再び出合小屋まで戻りました。

夕食。
稜上まで歩いた感じで、雪は膝下。ならば明日はワカンを置いて行こうと決め、明日の為に早目に寝た。
ーーー 2日目(権現岳東稜) ーーー

権現東稜上への登り。
前日の雪でトレースは消えていた。

気温。

日が昇りはじめた。

権現・旭岳のモルゲンロート。

権現バットレス。

旭岳。

赤岳天狗尾根。
素晴らしい景色に高揚してきます。

稜上は所々、ナイフリッジになっており慎重に通過します。

天狗尾根。
樹林帯ですが、偶に木々の隙間から綺麗な景色が目に飛び込んできます。

三ツ頭方面。

登るにつれ樹氷になってきました。

横を振り向くと、富士山も見えます。

どんどん雪が深くなってきました。
膝上になってきています。

バットレスまであと少しです。
近くになるにつれ、威圧感たっぷりのバットレス!
果たして登れるんだろうか心配になってくる。。。。

あれ、、、、
雪が深いです。

ラッセル。
腰や胸辺りのラッセルになってきました。
この時期でもラッセルかと、驚きも有りましたがなんか嬉しい。

TJさん交代してくださいm(__)m

頑張ってもらいます!!

バットレス直下のナイフリッジまで来ました。

ナイフリッジを通過。

基部への最後の登り。
雪壁で、凍っておりアックス・アイゼンがよく刺さります。

バットレス基部までの急登は、旭岳東稜から見るとよく分かります。

バットレス基部に到着。
圧巻の一言。
そして山行前の情報で、「バットレスは、バンドを左にトラバして登る。」
バンドはどこなんだと見渡した。
雪が付いて自分が居る所が、既にバンドなのか。
色々考えた。
ここで登攀準備をすれば良かったが、灌木がグラグラで頼りなく諦めた。
なので一段上がった所の灌木をスタートと決め、バンドに上がった。

右から凹角を登り、バンドに上がって左にトラバース。

灌木。
ハンキングビレイになってしまった。。。
TJさんが来るなり・・・
TJさん「なんでナイフリッジからロープ出さないの」
NR「雪の状態が良かったので。。。」
TJさん「バンドに上がる前にロープ出せば良かったじゃん」
NR「灌木が頼りなかったので。。。」
とても反省。。。

灌木よりバットレスを見上げる。
とても直登は出来ない。
ハングしてるし、、、、
ここで話し合う。
TJさん「もう一段上のバンドから右の方が良さそうじゃない」
NR「もう一段上ですか。しかも右は辛いのでは。」
「情報は左からなので、ここから左にトラバースして考えます。」
そんな感じで1ピッチ目をスタートした。

左にトラバース。
雪が付いて足を置く位置を、作りながら進んだ。
高度感もあります。

左稜カンテ。
5m程トラバースして見上げたら、スゴイ。
ここを登るのかと不安になる。

左稜カンテの左のルンゼ。
こちらを登ろうかとも考えたが、ランナーが取れない状態でこれ以上のトラバースはスリル満点だった。
どちらを登ろうかと迷っていたら、ハーケンがカンテ上に打たれているのを発見した。
なのでルートはこのカンテだと思い、カンテを登り始めた。

1ピッチ目終了点からカンテを見下ろす。
高度感とても有ります。
登攀後改めて下を見て、ほんと落ちなくて良かった。
雪が付いており、ホールドやスタンスにかなりの労力を使いながらの登攀となった。
「1/25~26 御在所 前尾根」
「2/8 御在所 前尾根」
「2/16 御在所 前尾根」
今冬は、御在所前尾根で雪の被った岩を登攀したお蔭で、落ち着いて登攀が出来た。
と言っても、ナチプロが中々取れない。。。
取れてもプア。
残置ハーケンにランナーを取らざるえなかった。
ハーケンもホールド探しに雪を掻き分けていたら、あっここに有るわと言った感じです。
雪と氷と岩と草のミックスだった。
フェースなのでアックスがなかなか決まらない。
草付きにアックスを刺し上がったりもした。
岩は脆かった。ここほんとにルートかなと思ったりした。
雪が20cm位は付いており、払い落しての繰り返し。
ハング気味の所で、イボイノシシが決まりホッとした。
ランナウト気味の登攀に、一手一歩がほんと慎重になり震えが止まらない箇所が有った。
そして見上げても灌木などどこにも無く、ロープの残りと、ちゃんとアンカーが取れるか不安だった。
40m程進んだ所で、ピナクルが有りそこでアンカーが取れ、1ピッチ目を終了した。

TJさんの登攀。
ハング箇所でTJさん「ここどうやって上がったの」
NR「無我夢中で・・・・あまり覚えてないです」
「多分アックスを草付きに刺しフッキングして這い上がったと思います」
ここでの登攀時間は、2人抜けるのに2時間弱掛かった。
この日稜上やバットレスは、ノートレース。
自分たちで道を作り、バットレスまで上がり、バットレスはスタンス・ホールド探し、、、
登攀後直ぐに楽しいとは言えないが、達成感がとても有った。
・・・「当日天女山から権現岳を歩かれた方から写真を提供して頂きました。」

左から権現・バットレス・ツルネ・ツルネ奥阿弥陀・中岳・赤岳。
天女山から権現歩いた事無いですが、この景色を見てとても歩きたくなる尾根になりました。

三ツ頭方面からバットレスのアップ。
小さくですが、1ピッチ目TJさん登攀中です。

バットレスと赤岳。

バットレスと中岳。
2ピッチ目スタートした所。
わたくしの言葉や現場の写真だけで、臨場感が少しは伝わるかもしれません。
しかし現場の概要・雰囲気とかは、なかなか伝えれません。
こちらの写真は、バットレス登攀の概要・雰囲気を写し出して頂きました。
この場をお借りして、U様 誠にありがとうございました。
バットレス上部に上がると・・・

権現剣ヶ峰が近くに見えてきた。

三ツ頭方面。
山頂や稜線に人が居るのが、はっきり分かる。
2ピッチ目。

左にトラバースして雪壁を上がります。

雪壁。

終了点。
灌木で終了します。
45m程。

バットレスを遂に越えました。

コンテに替えて縦走路まで雪稜を歩きます。

雪庇に注意します。

権現剣ヶ峰方面。
縦走路分岐に到着。
単独の方が、赤岳を見ながら食事をしていた。
ここでこの日はじめて人と会った。

ギボシ方面。
風も穏やかで、ここで小休止しました。

赤岳方面。
小休止をしてゆっくりと歩き始めます。

梯子。
直ぐに梯子が現れた。
下部6段位は、雪で埋もれていた。
梯子には霧氷が付いていた。

旭岳の登り。

権現を振り返る。

旭岳山頂より権現を望む。

旭岳東稜の雪稜。
雪庇がすごく発達しています。

旭岳より赤岳方面。
阿弥陀や横岳も一望出来ます。

ギボシ方面。

ツルネに向けて歩きます。

何度でも何枚でも、足を止めて写真を撮ってしまう。
素晴らしい縦走路。
去年年末に歩いた、
12/28~30 権現岳~赤岳縦走。
その時はガスガスのラッセルで辛い思いしか無かった縦走路。
しかし今日は晴天の雪が締まっていて、絶好の縦走日和です。

旭岳東稜を振り返る。

五段の宮登攀中のパーティ。

この景色は最高です。

先程まで居たバットレスは、隕石が落ちたみたいに付いています。

ツルネ東稜で下山。
初めて歩くルート。
所々マーキング有るが、支尾根など派生しているのでそちらへ迷いこまない様に注意して歩いた。

権現沢出合。
バットレスが木の隙間から見えた。

夕食。
この日は行動中殆ど食べず、お腹ペコペコで下山。お腹いっぱい食しました。
明日は旭岳にアタックの計画。
お互いの体調が良ければ、アタックすると決めて早目に就寝しました。
ーーー 3日目(旭岳東稜) ーーー

夜明け前の旭岳・権現。
起きてお互い快調。空も星が沢山有る。アタック決行。
1日目に沢から稜へ上がる地点を確認しておいたので、すんなり稜へ上がれた。

日の出を待つ旭岳・権現岳。
稜へ上がると、この景色が飛び込んできた!!
この眺望見たら、登攀意欲が湧いてきます。

ナイフリッジ通過。
権現東稜もそうだったが、所々ナイフリッジが出てくる。

旭岳モルゲンロート。
昨日も今日も見れたモルゲンロート。幸せな気分。

気温。

時折見える旭岳。
まだまだ遠いです。。。。

旭岳五段の宮アップ。

10m程の雪壁。
ここの前でストックから、アックスに替えますかと聞くと、、
TJさん「まだ行けるよ」
NR「あっ、はい」
さくさくTJさんは上がっていった。
その後ろを付いて行くと、相当辛いです。。。。
灌木が有る所は掴まりながら行くが、無い所は雪壁の中に手を突き刺して上がった。
登るとTJさんは、ストックからアックスに替え支度していた。。。。。

権現バットレスと富士山。
八ヶ岳だと権現辺りしか見られない、ヒマラヤ襞。
小規模ですが、惹きつけられるものがあります。

急登。
樹林帯を越え、ダケカンバになり視界がとても開け明るいです。
上が見えるだけにまだかと、心は折れまくっています。
しかし昨日旭岳東稜歩かれた方々のトレースが有る為、とても楽して上がっています。

バットレス。
基部と同じくらいの高度になってきました。

赤岳方面。
昨日大天狗に雪が付いて白かったですが、今は無くなって黒く岩が露出しています。

五段の宮基部に到着。
ここでロープ出し準備をした。
天気も良く風も無く、右は赤岳、左は権現見ながら準備をした。

1ピッチ目。
情報では左から登る。
しかしトレースを見ると、直登されているようだ。
左から巻けるのか右往左往していたら、、、
TJさん「巻いたら直ぐ終わりだよ」
NR「あっ、はい(内心は、巻く気満々だった)」
気合いを入れ直し、直登ルート登攀開始となった。

1段目。
カンテのガバが有りそこを使い、上に上がる。
決して易しくない。岩も立っている。

2段目。
少し上がって、草付きにアックスが決まるまで安心出来ない。

3段目。
クラックが有り、フィストジャムが決まりました。そこから上がって草付きにアックスが決まれば一安心。

4段目。
右からトラバース。
高度感は抜群に有った。灌木は頼りないのも有るので、ランナー取る際は注意した。

5段目。
終了点から下を見下ろす。
50mほぼいっぱい使った。

TJさん4段目のトラバースからの稜上へ乗越し中。
5段の宮は、持ってきたカムを全て使いました。どの段も、よく利きます。
ここで、初めて他パーティにお会いした。ちなみに昨日は、権現東稜は会わなかった。
関東のお二方は、お歳がなんと70歳!!40年来のお付き合いみたいです。
憧れます。これから年を重ねても、アルパインへの意欲を持ち続けたいです。
TJさんの登攀中も、左から登攀されているリードの方が、気になり見てしまいます。

5段の宮上がると、やはり見てしまう権現バットレス。しびれます。

山頂へ続く雪稜歩きます。雪庇に注意して歩きます。

コンテに切り替え進みます。

山頂直下の岩峰まで来ました。

岩峰は岩と雪のミックスです。

あと少しです。

山頂見えました。

旭岳山頂!!

山頂より赤岳方面。

権現方面。

しばし景色を堪能して、下山開始します。

ツルネで小休止。
TJさん、とても寛いでおります。

目線の先は・・・・

ですよね~。
あまりにのんびりしていたら、暗くなるのでぼちぼち下ります。

出合小屋で、テント等回収して下山します。
わたくしのヘタレ具合に、しびれを切らし1ピッチTJさんがザック交換してくれました。

林道より振り返ると、権現岳と旭岳。
3日間楽しませてくれた八ヶ岳東面。
西面と比べたら人は雲泥の差である。
ほんと静かな東面だった。
見えなくなるまで何度も振り返り、目に焼き付けた。
・・・無事下山。
今回もほんとに充実した山行が出来た。
これまでの山行や経験が、より臆病になり権現岳東稜・旭岳東稜の登攀出来たと思います。
TJさんと、天気にとても感謝した3日間でしたm(__)m
長々となってしまいましたが、最後までお読み頂きありがとうございました。