「奈良の山奥にこんなルートがあるみたいだよ!」と送られてきた写真に一目惚れ♥
でも行くのはまだ先の話だと勝手に思っていたら、次の週に決定していてビックリ!
そんな波乱の日々を送っていますtamaです(*'▽'*)♪
その場所の名前は「石ヤ塔」
大峰山脈を流れる池鄉川のほとりに聳え立つ、素敵な塔です。
当初、土日で1ルートずつ2ルート登る計画でしたが…日曜日が雨になる為、1本に絞ることに!
看板ルートの「ヒラニアガルバ」とも少し迷いましたが、「Dirac sea」を登ることに決定(*'▽'*)♪
下北山村、池原から林道を10分程走ります。
尖った石が路面に沢山落ちているという資料があったので、パンク等も心配でドキドキΣ(゚д゚lll)
確かに尖った石もあるし、ラクの多そうな道に緊張ですが、問題なく通過!
一旦、モノレールは通過して展望台へ!
「あれが、石ヤ塔!」「第1岩峰の…あの隙間を登るのかなぁ?」
わくわくが募ります(*'▽'*)♪
林業の方の邪魔にならないように、モノレール前の広場は避けて、適当な場所に駐車します。
モノレールより少し池原寄り、看板の当たりに下降路らしき明瞭な踏み跡がありました…が、倒木が多くて歩きにくい!
モノレール沿いを下降する人も多いらしく、歩いてみるとイイ感じだったので、途中からこれに従うことに。
発着場が目的地なので、無問題!
池鄉川本流吊り橋から、第1岩峰東面。
超カッコいい(*'▽'*)♥
橋を渡り、踏み跡を辿ると白くガレたルンゼに出合い…
20m程登って小尾根上のブッシュをトラバース気味に左上すると末端に滝のあるルンゼへ。
これを詰め上がると第1岩峰基部が・・・見えた!?
東面の「扉を開けて」の取り付きを、まず確認できたところで準備。
目的の「Dirac sea」を目指して、北面に回り込んでいきます!
顕著なクラックを通り過ぎた、短いクラックに立木…。
取り付きはすぐに確認できましたが、資料で読んで想像していた以上に、鬱蒼として苔むしていて…ヽ(´Д`;)ノ
少々げんなりしそうになりましたが、気をとりなおして出発!
1ピッチ目<25m・Ⅳ>
短いクラックを立木を支点に越え、岩壁沿いにブッシュを右上。
苔と土埃を浴びながらの変態プレイです(笑)
直上クラックの下でビレイ。
2ピッチ目<30m・Ⅳ>
直上クラックは見送って、ブッシュを更に右上。
まだまだ苔苔苔!って感じですが、もう慣れました(笑)
25m程で湿ったダブルクラックが現れるので、これを真っ直ぐ上がり、土の乗った左上バンドを辿って、大きな立木でビレイ。
フォローが逆くの字にあがってくるのが良く見える。
3ピッチ目<20m・5.8>
ブック型のコーナークラックを直上。
カムと途中の立木を支点に小テラスへ。
この辺から苔が少なくなってきて快適に(*'▽'*)♪
小テラスから左のフェースとワイドクラックの弱点をついて左上すると、苔でふわふわの大テラスへ。
4ピッチ目<20m・5.8>
大テラス正面の垂壁を右からマントルで越えて、垂壁上のバンドを左へ。
バック&フットサイズの直上ワイドを登ります。
背中のザックが邪魔なので、ハーネスのビレイループに吊るして登りました◎
クラックが広くなった所で、左フェースを使いながら更にワイドを登ると、奥にトンネルがある小テラスへ。
5ピッチ目<15m・5.9>
小テラスから、狭くて苦しいいトンネルを詰まりそうになりながら抜けると、足元がスッパリ切れた岩壁のトラバースΣ(゚д゚lll)!!
小カンテを回り込んで、向こう岸の壁にステミングして、大チムニーに入り込んだところでようやくひと安心w
南面に向かって、チムニー内を真っ直ぐトラバースしてカムで作ったビレイ点へ。
6ピッチ目<35m・5.9+>
ステミングサイズのクラック内を、天井に向かって直上していくイメージ(*'▽'*)♪
看板ルートと同じクラックを、反対側からアプローチすることになる。
2つのタワーが上部でもたれ合ってできていて、片方は第1岩峰の頂上側へ繋がっている様子。
下部数mはカムで支点がとれ、その後2本続けて残置支点のリングボルトを使用。その後はカム。
天井に当たったら、クラック伝いに北面側に抜けてワイドを登り、少しあがると懸垂支点のあるテラスへ。
そこから2段程岩を登ると頂上!!
「うおーーーー!」という雄叫びにびっくり緊張のtamaでしたが、ロープにテンションもかかってないし、喜びの声だと理解。
もう、びっくりさせないでよーーーw
続けてtama、登ります!
休める足場はまあまあありますが、思ったより幅がパツパツで、足がつるかと思いました(笑)
登りやすい向きが変わるので、途中で身体を回転させたのがドキドキ怖かったΣ(゚д゚lll)
頂上には畳半畳程のスペースがあり、遠くの山脈と見下ろす川、山桜のピンクが綺麗でした(*'▽'*)♪
眺めを楽しみながら、ホッとひと息。
下降は25m×5回。
懸垂支点が足元より低い位置だったり、空中懸垂だったり…なかなかスリリングでしたΣ(゚д゚lll)
途中、ヒラニアガルバの取り付きを確認。
懸垂終了後も、枯葉の急斜面は滑りやすく、滑ったら川まで一気に落ちていけそうで気が抜けません。
距離は短く、少し回り込んだら、東面の残置荷物に到着!
あとは、来た道をひたすら戻ります。
帰りは最後までずっとモノレール伝いに。
ある意味、暗くなっても安心感が(笑)
「きなりの湯」でゆっくりと疲れを癒して、帰路につきました(*'▽'*)♪
お風呂で服を脱いだら、砂埃が胸から落ちて来ましたが・・・・
鼻もグズグズになりましたが・・・
それでも「これが看板ルートでもいいんじゃない?」と思えるくらい、とっても楽しく素敵なルートでした!